ソウル/韓国 ~ソウルの今~
韓国住商の今
当社ではオフィスのリモデリングによるフリーアドレス(個々に机を持たない形態)を実現させ、2021年11月から新たな空間が生まれました。「GREAT PLACE TO WORK」というコンセプトで事務所をリニューアルし、コミュニケーションの質・量がともに向上することにより、今後の新たな価値創造とパフォーマンスの最大化をねらっています。
また、「働き方改革」の一環として自律的な働き方の追求する、ドレスコード・フリーやフレキシブル勤務制(労働時間の柔軟な選択と弾力的な運用)も推進し、より自由闊達(かったつ)でクリエイティブな組織文化の醸成を目指しています。
さらに、「明るく、元気に、前向きに」の頭文字から取った「AGM」のスローガンとともに、トップメッセージとして打ち出している「4つのNO」を大事な行動指針として掲げ、風通しの良い職場環境の醸成とD&I(ダイバーシティ&インクルージョン、多様性と包摂)の深化に向けて継続して取り組んでいます。
●NO HARASSMENT(ハラスメントをしない)
●NO VIOLATION (ルール違反をしない)
●NO COMMUNICATION BARRIERS(コミュニケーションの壁をつくらない)
●NO STATUS QUO(現状維持に甘んじない)
これからもERI(Engagement、Respect、Inclusion)をしっかり意識して、自律的に行動し、互いに尊重し、共に成長し、社員が心から誇りを持てる会社に成長することを目指します。
首都ソウルの今
さてソウルでは 2022年3月9日の第20代大統領選に向けて与野党の候補が火花を散らしています。延世(ヨンセ)大学の金相準(キム・サンジュン)教授によれば、5年に一度の次期大統領選の行方を占う上で、4つの「I」が重要な変数と言われています。
①Identity アイデンティティ : 地域と人物
②Ideology 理念 : 保守(野党)と進歩(与党)の対立
③Interest 利益 : 成長と分配
④Issue 争点 : 自由と平等、市場経済と福祉国家
現在、韓国では特に住宅不動産価格の高騰が大きな社会問題であり、一極集中した進学校や学歴社会に起因する教育問題や若者の就職難、高齢者世帯の生活難など、解決すべき課題は山積みで、世論は政権交代を望んでいます。しかし、二人の大統領候補、与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)、野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)、各氏の支持率は、本稿執筆時点(2021年12月中旬)の世論調査では36%:35%と拮抗(きっこう)している状態です。
大統領選候補に対する世代別の支持率(調査期間:2021年12月14~16日、調査機関:韓国ギャラップ)を見ると、40代では李在明候補が、60代以上では尹錫悦候補が優勢ですが、18歳から20代、30代では浮動層の割合が他の世代に比べて高く、20代以下では62%、30代では半数近くが、現在支持している候補を変えられると回答しているため、当選への鍵を握るのは20~30代の投票ともいえます。
とりわけ、1980年代から2000年代に生まれたミレニアルZ(MZ)世代の青年層では、経済格差と世代分断による失望感が日常化しており、ポピュリズムや政治戦術だけでは若者の心をつかむことができず、信頼できる明確な政策ビジョンと社会課題への具体的な解決案が重要視されています。
両候補ともに、好感度よりも非好感度が50%以上で勝っており、最善の候補選びではなく最悪を回避するための大統領選挙と皮肉る声もありますが、次世代に向けた明るい韓国社会の実現のためにも良識あるリーダーシップを国民は望んでいます。
以上
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