ジャカルタ/インドネシア ~今日より明日の方が良い国~

2024年04月02日

インドネシア住友商事会社
坂本 清治

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同僚とのBuka Puasa(断食明けの食事)の風景(筆者同僚撮影)
同僚とのBuka Puasa(断食明けの食事)の風景(筆者同僚撮影)

 みなさんはインドネシアと聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか?私は当地に着任してまだ9か月強ですが、強く感じるのは、「今日より明日の方が良い国」ということです。他国と同様、インドネシアも様々な課題を抱えていますが、宗教、民族、文化などにおいて多様性がある中での統一を重んじつつ、一方で目まぐるしく発展を続けています。些末なことにこだわらない明るい人々に囲まれていると、自然と元気をもらえることが多いです。この背景には、多くの人々が、今日より明日の方が良くなると自然と考えている、感じていることがあるのではないかと思っています。

 

 

 

Ehon Project

Ehon Projectメンバーとの写真(筆者同僚撮影)
Ehon Projectメンバーとの写真(筆者同僚撮影)

 インドネシア住友商事が行っているCSR活動の一つ、「Ehon Project」を紹介します。日本の絵本を翻訳し、現地の子どもたちの教育に資することを目的とする活動で、ベトナムで先行しているプロジェクトですが、2024年1月に、当地でもそのローンチイベントを実施しました。当地の子ども約50人に加え、日本政府関係者、当地の重要ステークホルダー、メディアにも参加いただきました。絵本の紹介(読み聞かせ)を日本語とインドネシア語で行い、子どもたちによる絵本の内容に沿った劇も行われました。この活動を通じて、この国が今日より明日、良くなることに少しでも貢献できれば嬉しく思います。

 

 

 

大統領・副大統領選挙とインドネシアの未来

ジャカルタの街の風景(筆者撮影)
ジャカルタの街の風景(筆者撮影)

 先月の高雄のレポートにも記載されていましたが、世界的な選挙イヤーの2024年、先般インドネシアでも総選挙が行われ、このレポート執筆の時点ではまだ暫定的な結果ですが、大統領・副大統領選挙では、プラボウォ・スビアント氏とギブラン・ラカブミン・ラカ氏が正副大統領ペアである、プラボウォ・ギブラン陣営の圧倒的な勝利が確実になりました(ギブラン氏は現職ジョコ大統領の長男です)。詳細には触れませんが、各種世論調査によると、与党の闘争民主党から出馬した候補者を含む他候補者を破り、同陣営がおよそ 58 %の得票率で勝利したとのことです。最大の勝因は、ジョコ大統領が同陣営を支持したことだと捉える意見が当地では多く聞かれます。また、大枠では政策の継続性が保たれるという意見も多い一方、強面で有名なプラボウォ氏が、今後もジョコ大統領との協調路線を維持していくのか、あるいは独自色を大きく出すのか、インドネシアの未来にも大きく影響することであり、注目されています。

あえて言うまでもないことかもしれませんが、インドネシアは日本にとって経済、政治、安全保障(含む経済安全保障)いずれの面でも、極めて重要な国の一つです。転換点にあるインドネシアに駐在しているこの機会を活かし、関係者のみなさんと協力して、当社ビジネス発展のために引き続き頑張るつもりです。そして当社の活動や存在が、インドネシア、日本、そして世界の多くの場所で、今日より明日が良くなることに貢献していくことを強く望んでいます。

以上

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