共和党大統領候補指名獲得争いと2024年米国大統領選挙展望

調査レポート

2023年11月09日

住友商事グローバルリサーチ 国際部
足立 正彦

 

 

 

 全米50州の中で他州に先駆けて共和党大統領候補指名獲得争いの幕開けとなる中西部アイオワ州の党員集会は2024年1月15日に予定されており、実施まで2か月半足らずとなった。支持率が一桁台前半で低迷し、政治資金調達でも厳しい状況に直面していたペンス前副大統領は、10月下旬に撤退を余儀なくされる一方、トランプ前大統領は各種最新世論調査で他候補を圧倒しており、「フロントランナー」として独走状態にある。

 

 他方、再選を目指すバイデン大統領は支持率が引き続き低迷している。民主党支持者の間からも高齢問題が懸念されており、7割以上の民主党支持者がバイデン氏の再出馬に消極的立場を示している。就任後3年目10月時点でのバイデン大統領の支持率は、歴代大統領との比較でも低水準にあり、再選に失敗したトランプ大統領(当時)の2021年10月時点の支持率を下回っており、党内からもバイデン大統領が再選を目指した場合、民主党は政権を失いかねないとの懸念が浮上している。

 

 共和党大統領候補指名獲得争いと2024年米国大統領選挙展望に焦点を当てた本資料では、バイデン大統領が現在置かれている政治状況、トランプ氏が圧倒的優勢となっている党内の大統領候補指名獲得争い、バイデン・トランプ両氏の政策比較、2024年大統領選挙での「激戦州」の役割、トランプ勝利の場合の政策リスク、米国の分裂と分極化がもたらしている影響などについて焦点を当てている。



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以 上

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