デイリー・アップデート

2023年1月25日 (水)

[中南米/中国] 1月24日、第7回中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)首脳会議がアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催された。CELACは、2011年12月に発足した、米国とカナダを除く米州33か国が参加する国際機構であり、域内の課題解決を目指している。中国の習近平国家主席は、同会議にビデオメッセージを送り、中国と同地域の関係の重要性を強調した。主催国であるアルゼンチンのフェルナンデス大統領は、同会議直前の中国メディアの独占インタビューで、「一帯一路」がウィンウィンのメカニズムであることや、CELACの戦略的意義について強調した。

[メキシコ/ブラジル] 1月前半のインフレ率について、メキシコで前年比+7.9%、ブラジルで同+5.9%となり、どちらも市場の予想を上回った。メキシコではインフレのピークアウトが確認できず、ブラジルでもインフレ率の低下は緩やかとなり、金融政策緩和への転換も後ろ倒しとなる可能性が出てきた。

[ヨルダン/イスラエル] 1月24日、イスラエルのネタニヤフ首相は、4年半ぶりにアンマンを訪問し、アブドゥッラー2世国王と会談を行った。2023年に入って、ヨルダンが管理する東エルサレムの聖地ハラム・アッシャリーフ/神殿の丘における緊張が高まり、ヨルダン外務省はイスラエル大使を今年既に2度呼び出している。アブドゥッラー2世国王はネタニヤフ首相に対し、聖地の現状維持の重要性を訴え、またパレスチナ国家を建設する二国家解決案への支持を再度表明した。また、二国間関係と地域問題についても話し合われた。

[米国] 先日、マッカーシー下院議長は第118議会冒頭に選出される下院議長投票で、約20人の超保守派共和党下院議員の反対に直面した。下院議長就任の支持を取り付けるために、議事運営面や主要委員会の所属委員のメンバーについて、大幅な譲歩を強いられたもよう。1月23日に公表された強い影響力を持つ下院規則委員会の共和党委員に、マッカーシー氏の下院議員就任に反対していた2人の議員が追加され、譲歩を反映した委員構成となった。

[ウクライナ] 1月23日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、汚職疑惑対策として、政府や地方、治安部隊等の幹部交代を発表した。大統領府のティモシェンコ副長官ら複数の政府高官が辞任したほか、州知事らの退任が明らかになった。また、シモネンコ副検事総長とシャポワロウ国防副大臣の辞任も明らかになった。ロシアの侵攻が長期化し、政権内部の引き締めを図ったものとみられる。

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