デイリー・アップデート

2023年11月2日 (木)

[ブラジル] 金融政策委員会(Copom、年8回開催)は3会合連続で政策金利(Selic)を50bp引き下げ、12.25%とした。委員会は、米国の長期金利の上昇、複数の国の高いコア・インフレ、新たな地政学的緊張などから、世界のシナリオは「悪い方向にいっている」と判断した。またCopomは、このような環境は「新興市場経済に注意と警戒を要する」と強調した。

[カンボジア/中国] シェムリアップ・アンコール国際空港(SAI)に現地時間10月16日午前9時ごろ、初めての到着便旅客機が着陸した。同空港は、中国企業が海外で投資、建設、運用まで一貫して手がけた初の国際空港であり、これにより、中国とカンボジアの「一帯一路」共同建設におけるシンボル的なプロジェクトが開始したことになる。これまでのシェムリアップ国際空港は世界文化遺産であるアンコール・ワットから5キロしか離れておらず、航空機の離着陸の振動が遺跡に深刻な影響を与えていた。ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)はカンボジア政府に対し、同遺跡保護のため、場所を移して新たな空港を建設するよう何度も提案していた。

[米国] 連邦準備制度理事会(FRB)は11月1日、連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利(FF金利)の誘導目標レンジを5.25~5.50%に据え置くことを決定した。据え置きは2会合連続。声明文では、米国経済の現状について、「力強いペースで拡大」と評価、前回9月の「堅調なペース」から上方修正された。また、そのほかの金融政策の姿勢も維持した。追加利上げの余地を残したものの、市場では利上げ終了という見方が広がっている。

[米国] 11月1日、バイデン大統領は2023年7月に辞任したウェンディー・シャーマン前国務副長官の後任に、バイデン政権発足直後からホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のインド・太平洋調整官に就任していたカート・キャンベル氏を正式に指名した。ブリンケン長官に次ぐ国務省ナンバー2の国務副長官就任には、上院の指名承認が必要となるが、共和党上院議員の間で厳しい対中姿勢を示してきたキャンベル氏への支持があるため、同人事は確実と見られている。

記事のご利用について:当記事は、住友商事グローバルリサーチ株式会社(以下、「当社」)が信頼できると判断した情報に基づいて作成しており、作成にあたっては細心の注意を払っておりますが、当社及び住友商事グループは、その情報の正確性、完全性、信頼性、安全性等において、いかなる保証もいたしません。当記事は、情報提供を目的として作成されたものであり、投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。また、当記事は筆者の見解に基づき作成されたものであり、当社及び住友商事グループの統一された見解ではありません。当記事の全部または一部を著作権法で認められる範囲を超えて無断で利用することはご遠慮ください。なお、当社は、予告なしに当記事の変更・削除等を行うことがあります。当サイト内の記事のご利用についての詳細は「サイトのご利用について」をご確認ください。

21人が「いいね!」と言っています。