2023年11月21日 (火)
[タイ] 11月20日、国家経済社会開発委員会(NESDC)は、2023年第3四半期(7月~9月)の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+1.5%だったと発表した。輸出が低調だったことなどが影響し、第2四半期の成長率+1.8%から減速した。業種別をみると、農業が+0.9%(第2四半期+1.2%)、非農業が+1.5%(同+1.8%)となり第2四半期から減速した。非農業のうち、「工業」は▲2.8%(同▲2.0%)とマイナス幅が拡大したほか、特に「製造」が▲4.0%(同▲3.2%)となり下落幅が大きかった。一方、「サービス」は+3.9%(同+4.0%)とやや鈍化したものの好調だった。
[米国] イスラエルがガザ地区におけるイスラム組織ハマスの殲滅(せんめつ)作戦を進めている中、米国内では民主党の中核的支持基盤である若年層が、バイデン大統領のイスラエル・ハマス戦争に対する対応に批判的姿勢を示している。NBC Newsが11月10日から14日までの5日間実施した最新世論調査では、バイデン大統領のイスラエル・ハマス戦争への対応を支持するとの回答が34%であったのに対し、支持しない、は56%に達しており、18歳~34歳までの若年層は、70%が不支持と回答した。
[北朝鮮/韓国] 11月21日未明、日本政府は、北朝鮮から11月22日から12月1日までの間に「人工衛星」を発射すると通報があったと発表した。北朝鮮は軍事偵察衛星の開発を進めているが、5月と8月の発射実験は失敗しており、3度目は何としても成功させたい意向とみられる。ロシアと北朝鮮の軍事協力も進んでおり、10月にはロシアの放射砲専門家らが北朝鮮に派遣されたとの報道もある。韓国政府は、北朝鮮に衛星打ち上げの中止を要求し、もし北朝鮮が打ち上げを強行した場合は、飛行禁止区域の設定などに関する軍事合意条項の効力停止を本格的に検討するとしている。
[台湾/日本] 11月20日、「台日工学技術シンポジウム」が台北で開幕し、台湾の王美花経済部長が開幕式のスピーチで「水素エネルギーは、台湾が日本との協業を強く望む分野だ」と言及した。訪日の際に視察した水素関連施設を参考にしたい考えを示し、「台湾の中国石油が水素エネルギー推進の先頭に立つよう期待している」と明らかにした。半導体産業における協力関係についても言及し、「TSMC(台湾積体電路製造)熊本工場や日本の先端半導体材料における連携は、台日協力の新たな一章となるだろう」と述べた。
[米国] 11月20日、全米自動車労組(UAW)は、約6週間にわたるストライキを経て、自動車メーカー3社から勝ち得た新協約を組合が承認したと発表した。対象組合員15万人のうち、約10万人が投票、そのうち64%が賛成し、労働協約は批准された。4.5年間の契約期間内に組合員は25%の昇給を得ることになる。新協約は2028年4月まで有効。今後UAWは、外資系自動車メーカーなどの組合組織化を目指すとみられている。
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