2023年11月27日 (月)
[中国/ウルグアイ] 11月23日、ウルグアイ大統領ルイス・ラカジェ・ポウ氏が北京を訪れ、メルコスール以外での自由貿易協定(FTA)を進めるための動きを加速させている。同氏は中国の習近平国家主席と会談し、両首脳は「包括的な戦略的パートナーシップ」に言及し、習氏は中国からウルグアイへの投資や科学技術分野での協力を約束した。一方、ラカジェ氏は中国への農産物輸出を増やすことを望んでいる。
[ドイツ] Ifo経済研究所によると、11月の企業景況感指数(2015年=100)は87.3となり、3か月連続で上昇した。足元の状況を表す現況指数(89.4)、先行きの状況を表す期待指数(85.2)ともに10月から上昇した。ロシアのウクライナ侵攻後、停滞した企業景況感指数は2022年後半から一旦持ち直したものの、2023年4月をピークに再び反転し低下した。その後8月に底を打ち、足元にかけて持ち直している。ただし、足元では財政問題が浮上したこともあり、2023年第4四半期に経済が縮小する可能性が高まっている。
[日本/韓国/中国] 11月26日、韓国の釜山で日中韓外相会議が開催された。対面での会議は4年3か月ぶり。3か国間の経済協力や人的交流を強化していくことで一致したが、共同声明は出されず、また日中韓首脳会議の日程についても「早期開催で一致」に留められ、具体的な日時は提示されなかった。年内の開催は難しくなったとみられる。中国側の発表によれば、王毅外相は安全保障問題について、「対話と協議、平和的手段を通じて」解決すべきだと主張し、北朝鮮については冷静になり、対話再開に必要な条件を整えることが重要だとして、米国との安全保障協力を進める日韓をけん制した。
[イスラエル/パレスチナ] 11月24日、イスラエルとガザのイスラム主義組織ハマスが、カタール、エジプト、米国などの仲介により4日間の一時停戦に入った。この期間にハマス側は人質50人を解放し、イスラエルはパレスチナ人の囚人150人を釈放することになっており、さらにハマス側が追加で人質10人を解放するごとにイスラエルは停戦を1日延長する取り決め。停戦期間中にガザへは援助物資や燃料などが搬入されており、また着の身着のままガザ北部から南部へ避難してきた人たちが自宅へ帰還するなどの動きが出ている。
[米国/イスラエル/パレスチナ] 11月26日、イスラエル・ハマス間の戦闘停止は3日目を迎え、ハマスからは人質58名が解放され、イスラエルも78人のパレスチナ人を釈放した。バイデン大統領は、人質解放が始まった11月24日に感謝祭休暇滞在先のナンタケット島にて会見を行い、人質解放を歓迎し、交渉に係わった関係諸国の指導者に謝意を表明した。また、暴力の連鎖を断ち切るためには、イスラエル・パレスチナ間で改めて二国家解決を模索する必要があると述べ、戦闘停止がさらに延長される可能性はあると発言した。
[米国] 米共和党大統領候補指名獲得争いの幕開けとなる2024年1月15日のアイオワ州党員集会まで1か月半あまりとなる中、トランプ前大統領が他候補を大差で引き離し独走状態にある。各種最新世論調査結果で、フロリダ州のデサンティス知事を上回り2位に浮上しつつあるのが、トランプ前政権で国連大使に就任していたヘイリー氏である。同氏は共和党内の「反トランプ票」の受け皿になりつつあり、複数の共和党系大口政治資金調達者からの支持を取り付けている。
[ロシア/ウクライナ] 11月26日、ロシア国防省は、首都周辺のモスクワ州やトゥーラ、カルーガ、スモレンスク、ブリャンスク各州に飛来したウクライナ軍の無人機(ドローン)少なくとも24機を撃墜したと発表した。一方ウクライナは11月25日、ロシアによる侵攻開始以降で最大規模の無人機攻撃を受けた、と発表した。
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