デイリー・アップデート

2023年4月14日 (金)

[サウジアラビア/シリア] 4月12日、シリアのメクダード外相がサウジアラビアのジェッダを訪問し、二国間の航空便や領事業務の再開手続きについて、サウジのファイサル外相との会談を実施した。シリアの外相がサウジを訪問するのは、2011年のシリア内戦開始以降初めて。シリアは、2011年の反政府デモに対する武力弾圧を理由にアラブ連盟から資格を停止されたが、複数の加盟国はシリアの復帰を模索しており、サウジ政府は5月にリヤドで開催予定のアラブ連盟首脳会議にアサド大統領を招待することを考えている。

[ブラジル/中国] 2023年3月末に予定していた訪中が肺炎発症のために中止されたルーラ大統領は、4月12日夜に最初の目的地上海に到着し、4月14日、北京で習近平国家主席と首脳会談を実施する予定である。ブラジルにとって中国は最大の貿易相手国であり、今回の訪中によりさらなる貿易関係の強化を図るとみられる。中国側にとっても米中関係が緊張する中、習近平指導部は、対米依存を低下させる必要を中国企業に対して訴えており、BRICSの一角であるブラジルは重要な存在となりつつある。

[米国] 労働省によると、4月8日までの1週間の新規失業保険申請件数は23.9万件となり、前週から1.1万件増加した。増加は3週ぶり。2月末から2019年平均を上回っており、やや増加傾向がみられる。1日までの週の継続受給者数は181.0万人と前週から1.3万人減、減少は4週ぶりだった。また、何らかの失業給付を受け取っている人は3月25日の週に187.2万人となり、6週連続で2022年の同時期を上回っている。雇用環境に変化の兆しが見えているようだ。

[カザフスタン/中国] 両国の政府は互いに30日間の査証(ビザ)免除措置を検討している。5月18~19日に中国の西安で予定されている中国と中央アジア諸国サミットにおいて正式に署名する予定となっている。中国はほかにも、新疆ウイグル自治区カシュガルからキルギスを経てウズベキスタン東部まで約500キロメートルを結ぶ鉄道の建設を今秋にも着工する予定であり、同地域における自国のプレゼンスを高める狙いがあるとみられる。

[中国] 4月12日、中国国家エネルギー局の梁昌新報道官は、2023年のピーク時(夏)の電力需要は、2022年の12億9,000万キロワットを超え、13億6,000万キロワット以上になることが予想され、一部の地方では、停電に見舞われる可能性が高いと述べた。2022年は、熱波でエアコンの使用が増えたほか、水力発電用の貯水池の推移が下がり、中国南西部で広範な電力使用制限策が実施された。政府は石炭の採掘や石炭火力発電所の新設を推進するとしている。

[中国] 配車アプリタクシー事業会社の滴滴は広州汽車と提携し、2025年より滴滴のライドシェアネットワークを活用した自動運転新エネルギー車のオンライン配車をスタートすると発表した。滴滴が自動運転に関わるソフト・ハードの研究開発を、広州汽車が車両の設計・製造を担当して共同開発した新エネルギー車「Aion(埃安)」を使用する。滴滴は2016年に自動運転の研究開発をスタートし、2020年より上海で有人自動運転によるテストサービスを開始していた。

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