デイリー・アップデート

2023年4月20日 (木)

[インド/中国/その他] 4月19日、国連人口基金(UNFPA)は「世界人口の現状報告:2023年」を発表した。2023年半ばには、インドの人口が中国の人口を上回り世界最多の14億2,860万人となると推計した。中国は14億2,570万人(以下、推計値)。中国とインドを合わせた人口は、世界全体の人口80億4,500万人の3分の1以上を占める。3位以下は米国の3億4,000万人、インドネシアの2億7,750万人、パキスタンの2億4,050万人など。日本は1億2,330万人。2023年2月時点の入手可能な情報に基づいたもの。

[米国] FRBが発表した「ベージュブック(地区連銀経済方向)」によると、足元にかけて米国経済はほとんど変化がみられなかった。12地区中、9地区が変化なし、またはわずかな変化を指摘し、3地区が緩慢な成長を報告した。先行きについてもおおむね変わらないという見通しが示された中、2地区は悪化を予想した。雇用環境は引き続き底堅いものの、従業員の定着率が高まり、採用活動に余裕がみられつつある。臨時の賃上げの必要性も低下している。

[エチオピア] エチオピア政府は、地域の「特殊部隊」を解散すると発表した。これにより、エチオピア国軍(ENDF)がエチオピアの唯一の合法的な軍事力として確立される。この決定により、地域の特殊部隊が関与する対立のリスクが軽減し、弱体化していた連邦政府の権力の強化につながることが期待されるが、地域内の民族間の緊張に政府が対処できなければ、武装集団はさらに強化・増殖する可能性もある。

[米国] 現職バイデン大統領の再選チームは、4月28日、ワシントンでバイデン氏を囲んで民主党系の大口政治資金調達者とのイベントを開催する予定であり、再出馬表明の準備を行っていることを明らかにした。バイデン氏は、2020年大統領選挙では前年の2019年4月に出馬表明を行っている。オバマ前大統領も、2012年大統領選挙の再出馬表明を、前年の2011年4月に行ったことから、当時副大統領だったバイデン氏も、早ければ4月25日に、ビデオで再出馬表明を行う可能性が浮上してきている。

[ロシア/ウクライナ] 4月18日、プーチン大統領はウクライナ東部や南部の支配地域を訪れ、軍事侵攻を続ける姿勢を示し、同地域がロシアの実効支配地域であることをアピールした。これに対してウクライナのゼレンスキー大統領は東部の激戦地を訪れて、前線の兵士を激励し、徹底抗戦していく姿勢を改めて強調し、さらに翌日の4月19日、ベラルーシ、ポーランド両国との国境地帯を視察し、大規模な反転攻勢に向けての結束を強調した。

[米国] 4月19日、キャサリン・タイ米通商代表がフィリピンを訪れた後に来日し、西村経済産業大臣、林外務大臣とそれぞれ会談を行った。米国側の主眼点は、5月にシンガポールで実施される予定のインド太平洋経済枠組み(IPEF)の第3回交渉会合や、10月のアジア太平洋経済協力(APEC)貿易担当大臣会合に向けた協議について。一方で日本側は3月に交わされた日米重要鉱物サプライチェーン強化協定を踏まえた今後の日米協力、電気自動車(EV)を巡る米税優遇制度や、経済的威圧など経済安全保障に関わる課題を提起した。

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