デイリー・アップデート

2018年9月4日 (火)

[アフリカ] 「中国・アフリカ協力フォーラム」で、習近平国家主席が150億ドルの無償資金協力・無利子融資や、中国企業による100億ドル以上の投資促進を含む、600億ドルの経済協力を表明。米国や台湾への牽制との報道が多いが、就任以来西アフリカ情勢の安定に積極的なマクロン仏大統領や旧植民地との通商協定をもくろむメイ首相が、汚職撲滅などの政治・社会的条件を付加する姿勢に対し、中国政府は対アフリカ投資に政治的条件を付加しないと強調。

[中国/アフリカ] 9月3日、「中国・アフリカ協力フォーラム」が北京で開幕、アフリカからは、アフリカ連合と約30か国の首脳を含む53か国の代表が参加した。習国家主席は基調講演で、今後3年間で重点的に取り組む、アフリカでの産業振興・インフラ共同建設・非資源性製品の輸入拡大などの「8大行動」を発表、その推進のために600億ドルの支援を提供すると同時に、2018年末までに政府間無利子借款を返済できない、発展が最も遅れた国や、重い債務を負う貧困国などについては、残りの債務を免除する旨を発表した。

[トルコ] 8月の消費者物価指数は、約15年ぶりの高水準となる17.9%の上昇を記録(前年同月比)。トルコはエネルギーのほとんどを輸入に頼っているため、リラ安が輸入品や国内エネルギー価格の高騰に影響している。さらに、9月1日から電気・ガス料金の値上げ(最大14%)が実施されており、来月以降もインフレが加速するとみられるため、アルバイラク財務相は9月13日の金融政策委員会での利上げを示唆している。

[中国/アフリカ] 9月3日、「中国アフリカ協力フォーラム」の首脳会議が北京で開始。習近平国家主席は開会式で今後3年間に600億ドルの金融支援を表明した。600億ドルの支援には、150億ドルの援助・無利子融資、200億ドルの信用枠、中国のアフリカ開発に向けた100億ドルの特別基金、アフリカからの輸入向けの50億ドルの特別基金が含まれる。さらに3年で100億ドル以上の中国企業による対アフリカ投資の促進に言及した。 最終日の4日に宣言を採択し、一帯一路による連携拡大を強調するとみられる。

[欧州] 欧州委員会の調査によると、EU内回答者の84%は夏時間の廃止を支持している。28カ国中、ギリシャとキプロス国民のみが夏時間の継続を支持、フランスとドイツ国民は廃止を強く希望している。EUとしての夏時間廃止の手続きは来年か再来年に進める可能性が高い。その結果、欧州諸国のエネルギー消費は0.5~2.5%増加する見込み。一方で、EUは9月1日からハロゲン電球の販売を原則禁止し、LEDの使用が増加するので、省エネも加速するため、夏時間の廃止はエネルギー消費にさほど影響がないとみられる。

[マレーシア] 9月3日、アズミン・アリ経済相は、マレーシア・シンガポール間の高速鉄道計画はマレーシアの経済が改善したときに再開することを条件に延期され、その期間中は違約金は発生しないと表明した。延期期間には言及せず、両政府が近く正式な合意を発表するとのみ述べている。同日付のマレーシアの現地紙は、計画は2020年5月31日まで延期することで合意されたと報じている。

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