デイリー・アップデート

2023年5月8日 (月)

[インドネシア] 5月5日、中央統計局は2023年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率が、前年同期比+5.03%だったと発表した。前四半期の同+5.01%からやや加速し、伸びは6四半期連続で5%を上回った。新型コロナウイルス感染拡大に対する活動制限(PPKM)が1月初旬に廃止されて以降、消費がけん引している。一方、資源価格の下落に伴い輸出は減速した。金融引き締めと輸出の鈍化が重石になることから、今後数か月間、成長は鈍化するとみられる。

[ロシア] ロシア国内では5月9日の対独戦勝記念日を控え、ドローンによるクレムリンへの攻撃に加え、不可解な爆発が相次ぎ、緊張が高まっている。戦勝記念日に実施される軍事パレードは、市民の安全上の理由などから、昨年軍事パレードが行われた28都市中、今年は20都市以上で中止される見通しとなっている。モスクワ中心部「赤の広場」での軍事パレードは予定通りに行われる見通しである。

[日本/韓国] 岸田首相が5月7日~8日にかけて韓国を訪問し、尹錫悦大統領らと会談を行った。3月の尹大統領の訪日を受けて、12年ぶりに日韓「シャトル外交」が再開した。尹大統領は「歴史問題が完全に解決しなくとも、両国の協力を進めるべきだ」と話、岸田首相は韓国で「多数の方が大変苦しい、悲しい思いをされたことに心が痛む」と話した。安保や経済安保での協力を強化していくことで一致したが、共同声明は発表されなかった。日本は韓国側が懸念を示していた福島第1原発処理水の海洋放出について、韓国の専門家らによる視察を5月に受け入れることに同意した。

[米国] 5月4日に米議会上院軍事委員会は「世界中の脅威」に焦点を当てて公聴会を開催し、ヘインズ米国家情報長官(DNI)とベリア米国防情報局(DIA)長官の2人が証人として証言を行った。合計18の米諜報機関を総括しているヘインズDNIは「弾薬や兵士が不足しているためにロシア軍は前線では攻勢から守勢への転換を余儀なくされており、年内にウクライナ政府軍に対して大規模攻撃作戦を実施することは困難になっているように見える」との見解を示した。

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