デイリー・アップデート

2025年4月3日 (木)

[メキシコ] メキシコでは2024年、選挙前の大規模な景気刺激策により財政が急激に悪化し、財政赤字はGDPの約5%と1980年以来の高水準となった。シェインバウム大統領は、財政支出を引き締める必要性に迫られている。しかし、2025年予想されている景気の急激な減速が、歳入を大きく減少させ、財政収支はより厳しくなるとみられる。そのため、米国の関税による経済への打撃が予想されるものの、財政措置をとる余地は乏しいとみられている。

[南アフリカ] 4月2日、2025/26年度予算案が賛成194票、反対182票で可決された。付加価値税(VAT)の0.5%増税に反対していた連立政権(GNU)内第二党の「民主同盟(DA)」は反対票を投じたが、同第一党の「アフリカ民族会議(ANC)」は、「Action SA」ら少数野党の賛成票もかき集めるなどして予算を成立させた。ANCの強硬姿勢に対してDAは猛反発しており、裁判所に異議申し立てを行う構えを示している。市場では親ビジネス派のDAがGNUから脱退するとの観測が広がり、通貨ランドは対ドルで一時1.6%下落した。

[米国] 4月2日、トランプ政権は相互関税の導入を発表した。4月5日より、185か国に対して一律10%の関税率の引き上げを実施し、うち60か国に対しては、9日より関税を上乗せする。最終的には日本からの輸入品に対しては24%の関税が賦課される予定。中国に対しては34%、EUに対しては20%、ベトナムに対しては46%の関税率が設定された。通商拡大法232条に則って賦課される輸入鉄鋼・アルミや、輸入乗用車・自動車部品は相互関税制度の対象外となる。メキシコとカナダは適用除外とされたが、国際緊急経済権限法の下で課される関税は適用される。

[中央アジア] 3月31日、中央アジアのキルギスやタジキスタンおよびウズベキスタンの大統領らにより、長年激しい武力衝突の火種となってきた、複雑に入り組む各国の国境画定条約が最終的に締結された。ソ連崩壊後、未確定だった一部の地域は平等に分割され、すべての国境線が定められた。これにより、同地域の安全保障が大きく前進すると期待され、また、鉱物資源も豊富に埋蔵する中央アジアの安定と発展につながるとも期待される。

[米国/中国] 4月2日、トランプ米大統領は相互関税の詳細を明らかにした。中国に対して34%、韓国に対して25%、台湾に対して32%の相互関税が課される。中国に関しては、第二期トランプ政権になってから課されていた20%の関税に加算されて合計54%となり、4月9日に発効となる予定である。また同日、トランプ大統領は中国と香港からの800ドル以下の小口輸入品に対する関税免除措置(デミニミス・ルール)を終了する大統領令に署名した。800ドル以下の品目にはすべて、その価格の30%または25ドル(6月1日以降は1品目あたり50ドルに引き上げ)の関税が適用される。

[米国/アジア大洋州] 4月2日、米国のトランプ大統領が相互関税を発表した。国・地域ごとに異なる上乗せ関税の税率について、アジア新興国では、ベトナム(46%)、カンボジア(49%)、ラオス(48%)、ミャンマー(44%)が極めて高く、インドネシア(32%)、タイ(36%)、マレーシア(24%)、フィリピン(17%)、インド(26%)、パキスタン(29%)、バングラデシュ(37%)も高い水準に上る。ベトナムの対米輸出額は同国のGDPの3割に上り、関税の影響は特に大きいと考えられる。

[イスラエル/ハンガリー] 4月3日、イスラエルのネタニヤフ首相はハンガリーを訪問し、同国のオルバン首相などとの会談を実施する予定。ネタニヤフ氏に対しては国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を発行しており、ICC加盟国であるハンガリーには同氏を逮捕する義務があるが、オルバン首相はICCの逮捕状を無視して同氏の自由と安全を保障すると述べている。同氏の訪問中にハンガリーがICCからの脱退を発表するとの憶測もある。首脳会談では、在イスラエル・ハンガリー大使館のエルサレム移転案なども話し合われる予定。

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