デイリー・アップデート

2022年12月21日 (水)

[バングラデシュ] 12月28日、国際協力機構(JICA)が調査段階から携わった同国で初めてのとなる地下鉄がダッカで開業する。開業セレモニーには、シェイク・ハシナ首相や在バングラデシュ日本大使館の高官が参加する予定。今回開業するのは、全5路線のうち「6号線」と呼ばれる路線の全線21キロ(全17駅)の北半分に当たるダッカのウットラ北駅―アガルガオン駅間の12キロ(全9駅)。「6号線」の全線開業は2025年中を予定しており、「6号線」全線の総事業費は約4,352億円、うち2,557億円は円借款で賄われる予定。

[日本] 12月の『月例経済報告』(内閣府)によると、景気判断は「緩やかに持ち直している」と、6か月連続で同じ表現になった。自動車生産が緩やかに持ち直したのに対して、化学製品や半導体などが減産となり、生産活動は「持ち直しの動きに足踏みがみられる」へと下方修正された一方、全国旅行支援などから業況判断は「持ち直し動きがみられる」へ上方修正された。先行きの景気について、引き続き持ち直すことが期待されるとしたものの、中国の感染動向への警戒感を示した。

[南アフリカ] シリル・ラマポーザ大統領は19日、与党アフリカ民族会議(ANC)の党首に再選された。ズマ元大統領の派閥に属すズウェリ・ムキゼ元保健大臣が票を伸ばしているとの報道もあったが、ラマポーザ氏が勝利し、党の主要ポストもラマポーザ氏の派閥が多くを占めた。

[ドイツ/中国] 12月20日、中国の習近平国家主席とドイツのシュタインマイヤー大統領は、中独国交樹立50周年を祝う電話会談を行った。習氏は、中国と同じく、ドイツもドイツに投資する中国企業に公正で非差別的なビジネス環境を提供することを望むとし、EUの「戦略的自律性」を支持すると述べた。シュタインマイヤー大統領は、習氏にウクライナ戦争を終わらせるよう影響力を発揮することを求めたが、中国側の発表では「協議の促進を支持」、「欧州が戦略的自律性を発揮し、欧州安全保障アーキテクチャを構築することを支持」とされ、従来の姿勢と変わらなかった。

[中東] 12月20日、ヨルダンにおいて第2回「協力とパートナーシップのためのバグダッド会議」が開催され、中東諸国のリーダーやフランスのマクロン大統領、EUのボレル上級代表らが参加し、中東地域の緊張緩和について話し合った。初回会議は2021年8月にイラクのバグダッドで、マクロン大統領の呼びかけで開催された。初回と同様、今回もライバル関係にあるサウジとイランの外相が同席した。ボレル氏はイランの外相との会談を行い、デモ弾圧を止めるよう要求すると同時に、JCPOA再建協議についても意見交換がなされた。

[米国] 1月3日召集の第118議会では共和党が下院の多数党に復帰するが、エネルギー関連法案等の審議を所管する下院エネルギー・商業委員会の次期委員長に共和党のキャシー・マクモリス・ロジャーズ下院議員が就任する。ロジャーズ下院議員はエネルギー認可プロセスの迅速化等を優先課題として挙げており、今年9月下旬には米国内での石油・天然ガスの生産増大を図る法案「米国鉱物サプライチェーン確保法案」を共同提出した石油・天然ガス業界に近い立場である。

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