デイリー・アップデート

2023年8月9日 (水)

[中国/日本] 2023年第1四半期、中国の自動車輸出台数が初めて日本を超えて世界第1位となったが、上半期の累計も日本の自動車輸出が202.3万台に対し、中国は234.1万台で世界第1位を維持した。2023年通年で中国の輸出台数は400万台に達し、通年でも世界第1位となる見通し。日本メーカーは海外の主要市場に生産拠点を構築しており輸出台数の増加要因がないことと、半導体不足の影響を受けた日本メーカーの輸出市場を中国メーカーが譲り受けたことが背景にある。

[米国/ニジェール] 8月7日、ヌーランド米国務副長官代行(前国務次官)は、クーデターが起きたニジェールを訪問し、軍事政権関係者と2時間超の会談を行った。国防担当者等との会談が実現したものの、軍事政権を率いるチアニ将軍との会談は実現せず、拘束されているバズム大統領と面談することも叶わなかった。ヌーランド長官代行は、憲法秩序を覆すことに伴う影響、米国側の懸念を伝えた模様。率直な対話をすることができたが、事態解決に向け、今後も外交交渉のチャンネルが維持されるかどうかは不明とヌーランド氏は認めた。

[アルゼンチン] 8月13日に18歳から70歳までの国民に投票が義務付けられている予備選挙が実施され、10月22日に18歳以上の国民による投票が行われる大統領選挙第1回選挙などの候補が決定されることになる。大統領予備選挙では最大の野党連合「変革のために共に(JxC)」の候補争いが注目されており、ブルリッチ元治安相がブエノスアイレス市のロドリゲス・ラレタ市長に対して優位を維持している。インフレが3桁に達して左派フェルナンデス政権に対する有権者の不満が高まる中、野党連合が最多得票することが予想されている。

[インドネシア] 8月7日、中央統計局は2023年第2四半期(4~6月)の実質国内総生産(GDP)成長率が前年同期比+5.17%だったと発表した。前期の同+5.04%から加速し、伸び率は7四半期連続で5%を上回った。内需の回復が全体を押し上げた。支出別では、イスラム教の断食明け大祭(レバラン、2023年は4月22~23日)前後の連休などで人々の移動・消費が活発化し、GDP全体の占める割合が53.31%と最も高い民間消費を反映する「家計最終消費支出」が同+5.23%となり成長をけん引したほか、政府消費支出が同+10.62%と高かった。産業別では運輸・倉庫が同+15.28%と最も高かった。

[ロシア] 8月8日、プーチン大統領は日本を含む西側諸国が「非友好国」に当たるとして、租税条約を停止する大統領令に署名した。租税条約は投資や経済交流を促進するため課税のルールなどを定めたもので、日本とロシアの間では5年前に現行の条約が発効していた。

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