デイリー・アップデート

2023年8月23日 (水)

[インド] 8月19日、政府は国内の玉ネギ価格高騰を抑制するために、2023年末まで40%の輸出関税を課すと発表した。玉ネギの価格は、7月から8月にかけて20%近く上昇した。気象当局によると、エルニーニョ現象の影響などで8月の降水量は過去100年で最も少なくなるとみられ、今回の課税は、玉ネギの収穫量が減少することを見込んでの措置とみられる。足元では、玉ネギ以外の野菜類を中心に食品価格が高騰しており、2024年初めの総選挙を控え、さらにそのほかの食品価格の上昇を緩和する措置が講じられる可能性がある。

[米中関係] 8月22日、米商務省は、レモンド米商務長官が8月27日から4日間の日程で北京、上海を訪問して、中国政府高官並びに在中国の米経済界のリーダーらと会談すると発表した。バイデン政権は米中関係の安定化に向けて対話を促進しようとしており、2023年6月のブリンケン米国務長官、翌7月のイエレン米財務長官の訪中に続き、バイデン政権の閣僚としては3か月連続での3人目の訪中となる。

[米国] 8月22日、ホワイトハウスは、9月7日~10日の日程でバイデン大統領が訪印し、G20首脳会議に出席すると発表した。G20首脳との協議案件として、クリーンエネルギー移行、気候変動対策、ウクライナ戦争が及ぼす経済・社会的ダメージへの対処、多国間金融機関による支援強化などの政策分野を掲げており、途上国・新興国への配慮がにじむ。ハリス副大統領が9月4日~7日までインドネシアを訪れ、米ASEAN首脳会議等に参加することも発表されており、バイデン政権としては大統領の訪印を優先したかたち。なお、レモンド商務長官は、8月27日より中国を訪問し、米中対話チャンネルが維持されていることをアピールするもよう。

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