デイリー・アップデート

2023年8月10日 (木)

[お休みのお知らせ] 2023年8月14日~2022年8月16日のデイリーアップデートはお休み致します。

[米国] 5月24日、フロリダ州のデサンティス知事が、2024年共和党大統領候補指名獲得争いへの出馬を表明してから2か月半が経過する中、同氏の支持率の低下傾向が鮮明になり、選対本部スタッフを解雇せざるを得ない状況となるなど、精彩を欠く事態に陥っている。同氏は自らの首席補佐官であるアトマイヤー氏を、ペック氏の後任の選対本部長に起用することを決断し、約2週間後の第1回共和党大統領候補討論会を前に選挙態勢の立て直しを図っている。

[インド/ペルー] 8月4日、インド・ペルー両国は、自由貿易協定(FTA)の締結交渉の再開で合意した。9月にニューデリーで開催予定である20か国・地域首脳会議(G20サミット)後に協議を始めるもよう。インドにとってペルーは、中南米地域で3番目の輸出先であり、2022/23年度(2022年4月~2023年3月)の両国間の貿易総額は31億1,000万ドルだった。インドからペルーへは、自動車や鉄鋼製品が輸出され、ペルーからは、鉱石、肥料、レッドグローブテーブルグレープなどの農産物が輸出されている。また、ペルーはリチウムの埋蔵量が多いとされ、今後その生産量がボリビアやチリを上回る可能性があり、インドにとってリチウム獲得の機会になる可能性もある。

[日本] 日本銀行「企業物価指数」によると、7月の国内企業物価指数は前年比+3.6%だった。伸び率は、2022年12月の+10.6%を直近ピークにして7か月連続で縮小した。輸入物価指数(円ベース)は前年比▲15.6%と4か月連続のマイナスだったが、2022年4月から10月にかけて、40%超の上昇率を記録した反動が表れている。これらの指数を踏まえると、川上の物価上昇圧力は弱まりつつあるとみられる。また、輸出物価指数(円べース)は同▲0.2%と、2021年2月以来のマイナスだった。

[日本/台湾] 8月8日午前、台湾海巡署(海上保安庁に相当)の巡視船「巡護八号」が、東京の晴海埠頭に「定例のメンテナンスと補給のため」に停泊した。2013年、西太平洋で起こった台湾人船長と漁民が襲撃された事件に対処するため、同船が東京湾に停泊したことはあるが、緊急時や台風から避難する場合などを除き、台湾の公船が日本に停泊するのは珍しい。今回の停泊が事前に計画されていたのかは明らかにされていない。8月6日~8日には、自民党の麻生副総裁が台湾を訪問し、蔡英文氏と会談を行っていた。

[米国] 8月9日、バイデン大統領は対外投資審査の実施を指示する大統領令(行政命令)に署名をした。米国から懸念対象国への投資により、国家安全保障を損ねることを防止することが主眼で、財務省が審査プログラムを所掌する。対象技術は、①半導体、②量子情報技術、③人工知能(AI)の3分野で、懸念対象国として中国を指定した。制度の詳細については、パブリックコメントを45日間募集し、内容を再検討した上で施行される。バイデン政権は、国家安保関連に対象範囲を限定しており、対中投資全般を規制する意図はない、と強調している。

[ロシア] 8月9日、ショイグ国防相は国防省の会議で演説し、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟を受けて、ロシア西部の国境における軍備を増強すると述べた。また、NATO加盟国のポーランドはすでに軍備強化計画を発表していると指摘した上で、「適切な対応が必要だ」と表明した。

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