デイリー・アップデート

2023年2月17日 (金)

[ナイジェリア] ナイジェリアの財政への懸念が高まっている。現ブハリ政権において、公的債務の対GDP比率は2倍近く拡大しており、非効率な税務行政や、財政負担の大きい燃料補助金など課題が多い。2月25日に次期大統領選が迫る中、新大統領の財政政策にも注目が集まっている。

[フィリピン/インドネシア] 2月16日、フィリピン中央銀行は金融政策決定会合を開催し、政策金利(翌日物借入金利(RRP)を0.50%pt引き上げ、年6.00%とした。利上げは8会合連続となり、政策金利は約14年ぶりの高水準となった。利上げは、物価高が続いていることが背景にある。同日、インドネシア中央銀行も金融政策決定会合を開催し、政策金利(7日物リバースレポ金利)を5.75%に据え置くと発表した。1月の同会合では利上げの停止を示唆していた。

[米国] 労働省によると、2月11日までの1週間の新規失業保険申請件数は19.4万件となり、前週から▲0.1万件と2週間ぶりに減少した。2月4日までの週の継続受給者数は169.6万人と前週から1.6万人増。増加は2週連続だった。2022年の同時期(それぞれ20.9万件、171.4万人)を下回っており、米雇用環境は底堅く推移している。一方で、ハイテクや金融、小売などで人員削減が相次いで発表されているため、そうした影響がどこまで広がるかが注目される。

[ベラルーシ/ロシア] 2月16日、ベラルーシのルカシェンコ大統領はウクライナ軍が先に攻撃を仕掛けてきた場合に限って、ロシアと共にウクライナへの攻撃に加わるとの考えを示した。同大統領はロシアの首都モスクワを訪問し、2月17日にプーチン大統領と会談する予定である。ベラルーシは欧米の制裁に対し、ロシアと連携を深めるとともに、中国やインドなどとも経済関係を強化していく姿勢を示している。

[米国/台湾/中国] 2月17日、FT紙は米国防副次官補のマイケル・チェイス氏(中国担当)が、数日中に台湾を訪問する予定だと報じている。国防担当の高官が台湾を訪問するのは、ハイノ・クリンク氏(東アジア担当副次官補)が2019年に訪問して以来となる。中国の「偵察気球」問題をめぐり米中関係が悪化している中で、4月には米議員団の訪中も予定されている。ドイツのミュンヘン安保会議でブリンケン米国務長官と王毅中国共産党政治局員の会談が行われたとしても、米中関係は厳しい状況が続くと見られる。

[米国] バイデン大統領は2月7日の「一般教書演説」や最近の遊説先で、野党・共和党が公的年金制度「ソーシャル・セキュリティ等の連邦政府の社会福祉プログラム見直し」を図ろうとしていることに対しての議論を展開している。こうした議論は2024年大統領選挙への再出馬を視野に入れた再選キャンペーンの一環とみられており、共和党内でもスコット上院議員が社会福祉プログラム見直し姿勢を示しているが、マコネル共和党上院院内総務は、同党に不利になるとして慎重論を展開している。

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