デイリー・アップデート

2023年2月28日 (火)

[インドネシア/マレーシア/EU] ユーラシアグループは、インドネシアでのパーム油輸出規制とEUによる新たなパーム油規制で、世界的にパーム油の需給がひっ迫する可能性があると分析している。2月6日、インドネシアは国内供給と輸出の割合を1:6から1:1とし、輸出を制限した。EUは2022年12月に森林破壊を引き起こす商品(パーム油も対象)を、EU域内で販売することを停止する法案に合意している。マレーシア、インドネシアのパーム油の生産量は、全世界のうち85%を占める。

[日本] 経済産業省によると、1月の鉱工業生産指数は前月比▲4.6%となり、4か月ぶりに減少した。15業種中、自動車や生産用機械、電子部品・デバイスなど12業種が低下した。生産水準も2022年5月以来の低水準になった。一方、1月の小売業販売額は前月比+1.9%と2か月連続で増加した。前年比は+6.3%と、2022年3月以降プラスが継続している。これらの数字より、生産が弱含む一方で、個人消費が緩やかに回復しつつある現状がうかがえる。

[ベラルーシ/中国] 2月28日から、旧ソ連ベラルーシのルカシェンコ大統領が中国を訪問する。ルカシェンコ氏は習近平国家主席と会談して対中関係の強化に取り組む予定だが、この会談により、ウクライナ侵攻での苦戦が続くロシアを側面支援する狙いもあるとみられる。

[中国] 『人民日報』第一面が、2月27日と28日の連続で、習近平氏を「人民の領袖(りょうしゅう)」と呼び、習氏が若い頃から、いかに人民のことを考え、支持されてきたかを紹介する物語を掲載している。2022年10月の第20回党大会の際に、これまで毛沢東にのみ使われていた「領袖(りょうしゅう)」という呼称が公式に習氏に適用されるか注目されていたものの、当時は見送られた。しかし、ゼロコロナの終焉と勝利宣言を経て再び登場するようになっており、党内での習氏の権力が強固であることを示している。

[米国] 2024年の共和党大統領候補指名獲得争いへの出馬が有力視されているフロリダ州のデサンティス知事は、バイデン大統領がウクライナの首都キーウを電撃訪問し、ゼレンスキー大統領と首脳会談を行ったことを批判した。バイデン政権が拠出している対ウクライナ支援予算についても、上限のない白紙の小切手をウクライナに送り続けることであり、受け入れられることではないと批判した。こうした発言をペンス前副大統領は非難しており、共和党有力政治家の足並みの乱れが露呈している。

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