デイリー・アップデート

2023年10月17日 (火)

[イスラエル/パレスチナ] イスラエル軍によるガザの空爆は10日目に入り、空爆による死者数は2,800人を超え、負傷者数は10,500人を超えた。10月18日、バイデン米大統領はイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相などと会談を実施する予定。その後ヨルダンへ移動し、アブドゥッラー2世国王に加え、エジプトのシシ大統領、パレスチナ自治政府のアッバス大統領とも会談するもよう。なお、イスラム組織ハマスは、ガザで捉えている人質は250人と発表。外国籍の人質は「状況が許せば」解放する準備があるとしている。

[米国] パレスチナ自治区のガザを実効支配しているイスラム組織ハマスによるイスラエルに対する大規模攻撃が10月7日に開始されて以降、ブリンケン米国務長官やオースティン米国防長官はイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相らイスラエル政府高官と会談を行っている。イスラエル軍がガザへの地上侵攻の準備を進める中、10月18日、バイデン米大統領がイスラエルを訪問することが発表されたが、この訪問によりイスラエルとの連帯を示すことが狙いとみられる。

[シンガポール] 10月13日、シンガポール貿易産業省は、2023年第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP)を発表した。前四半期の前年同期比+0.5%に引き続き、+0.7%成長した。前期比(季節調整済み)では、前四半期の+0.1%から加速し+1.0%に拡大した。産業別では、主力の製造業が前四半期の前年同期比▲7.7%に続き、▲5.0%とマイナスだった。運輸エンジニアリング以外、全ての分野で縮小した。建設業は、前四半期の前年同期比+7.7%から、+6.0%と縮小したものの堅調だった。サービス業は、前四半期の+2.8%から+1.9%に伸びが縮小した。すべての分野でプラスを記録したものの、前四半期が+2.2%だった卸売り・小売り・運輸・倉庫が+0.6%に鈍化したことが影響した。

[米国/中国] バイデン政権は今週前半にも、2022年10月から施行されている先端半導体やその製造装置に関する対中輸出規制の追加規制を発表する予定だとブルームバーグが報じている。昨年の規制の抜け穴を塞ぐことを目的とする内容で、新ルールでは、AIの開発に欠かせない画像処理半導体(GPU)や、高度な半導体製造装置を中国企業に販売する際の規制が強化されるとしている。エヌビディアなどは、規制を遵守するために自社の先端半導体を弱体化したバージョンを中国企業に販売してきたが、そうした回避策が難しくなるかもしれないと報じている。

[中国] 10月15日、第134回広州交易会が広州市で開幕した。出展面積と出展企業数(2万8,533社)が過去最高となり、期間中の来場者数がコロナ禍前のレベルに回復すると見込まれている。「クオリティライフ」をテーマにしたエリアでは、創造性に満ちた中国製の新製品が展示され、受注の増加につながっているという。一方、コロナ禍前と比較して、海外のバイヤーが慎重で受注金額が期待するほどでもないという声もあり、本交易会全体の成約額がどのレベルに達するか見極める必要がある。

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