2023年10月20日 (金)
[中国/日本] 2023年3月に中国で拘束されたアステラス製薬の中国法人幹部の日本人男性がスパイ容疑で正式に逮捕されたことが、10月19日に明らかになった。今後7か月以内に起訴される可能性が高い。逮捕のタイミングが「第19回東京―北京フォーラム」の開催(「言論NPO」と中国団体の共催)と重なったのは、故意か偶然か不明である。同フォーラムには岸田首相や上川外相、王毅外相もビデオメッセージを送っていた。いずれにせよ、中国の治安機関が外交の動きと関係なく動いている証左であり、外資企業の間で懸念が広がると予想される。
[アルゼンチン] 12月10日に就任予定の次期アルゼンチン大統領選挙第1回投票が、10月22日に実施される。この第1回投票で次期大統領が決まらない場合、11月19日の決選投票で、上位2者による争いになる。各種最新世論調査で優位を維持しているリバタリアンの右派政治家ミレイ下院議員が、マサ経済相やブルリッチ元経済相に対して優位な展開となっているが、ミレイ氏が次期大統領に当選しても議会では少数与党となり、大きな制約を受けることは必至である。
[インドネシア] 10月19日、インドネシア中央銀行(Bank Indonesia、BI)は利上げに踏み切り、政策金利を0.25%上げ6.0%とした。予想外の利上げとなったが、為替レートの安定を最優先した形。2022年8月以降の累計では、金利は2.5%引き上げている。4月末以降10月19日までの間、通貨ルピアは米ドルに対して8%近く下落しており、それを受けて中央銀行は為替市場への介入を行っている。しかし、今後の展望として、米国債の利回りが低下することが予想されており、これがルピアの下方圧力を低減させる要因となるとみられている。
[ロシア/北朝鮮] 10月19日、ラブロフ外相は、北朝鮮の平壌で金正恩朝鮮労働党総書記と面会し、軍事や経済分野を念頭に、9月のプーチン大統領・金総書記首脳会談で合意した協力を実行に移す方針を示した。また、プーチン大統領の訪朝の可能性について、北朝鮮側と協議したとみられる。
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