デイリー・アップデート

2024年11月19日 (火)

[米国/ウクライナ/ロシア] バイデン政権はウクライナに対して既に供与している米ロッキード・マーチン製の長距離地対地ミサイルATACMSへの使用制限を課してきた。だが、ロシア軍がウクライナ領内での侵攻を続け、また、ウクライナ軍が越境攻撃して一時占領するロシア西部クルスク州でロシア軍と北朝鮮軍の兵士約5万人が大規模攻勢をかけようとする兆しを示す中、バイデン政権はATACMSの使用制限の緩和を決定した。共和党有力議員らは同決定の遅れを批判する声明を公表している。

[タイ] 11月18日、国家経済社会開発委員会(NESDC)が発表した第3四半期(7~9月)の実質国内総生産(GDP)成長率(速報値)は前年同期比+3.0%となり、第2四半期の+2.2%(改定値)から加速した。この成長率は2022年第3四半期(+4.6%)以降で最も高い数値であった。第3四半期の成長は幅広い分野で見られ、特に政府消費と公共投資が大幅に増加した。政府消費と公共投資の大幅な増加は、2024年度予算(2023年10月~2024年9月)の執行が遅延した影響を一部反映している。政権交代に伴い予算承認が遅れた結果、歳出が年度後半に集中したためである。一方で、民間消費はやや減速したものの、その他のすべてのGDP構成要素が前期比で成長を拡大した。

[アブハジア] 11月15日、旧ソビエトのジョージアからの独立を1992年に一方的に宣言したアブハジアでは、ロシアとの投資協定に反対する野党支持者が議会などに乱入し、治安当局と衝突した。野党勢力は一部の政府の建物を占拠し、投資協定の批准に向けた法案を撤回するよう政府に要求している。また、野党の政治家らは大統領を自称するブジャニヤ氏の辞任を要求した。

[EU/米国/ウクライナ] 11月18日のEU外相会合でボレル上級代表は、米国が供与した長距離ミサイルを、ウクライナがロシア領内に向けて使用することをバイデン大統領が承認したことを確認した。ただし、EUでの武器使用承認は加盟各国が独自の判断で行うとの見解も強調。

[米国/レバノン/イスラエル] イスラエルとレバノンの親イラン・シーア派組織ヒズボラとの間での停戦交渉に関し、11月18日にヒズボラとの交渉を調整しているレバノン側が、米国提案の停戦案に対してヒズボラが一部コメントをつけて回答を提出したと発表した。これを受けて、米大統領特使のホクステイン氏は、19日にレバノンのベイルートを訪問し、停戦案についての協議を進める予定。ただ、イスラエル側は停戦後もレバノンを攻撃する権利を有すると主張しており、米主導の停戦交渉がまとまるかどうかは依然として不透明である。

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