2024年11月20日 (水)
[ブラジル/南アフリカ/G20] 11月18~19日にリオデジャネイロで開催されたG20サミットの閉会式において、南アフリカのラマポーザ大統領は、12月1日からG20議長国をブラジルから引き継ぐことを発表した。アフリカで初となる議長国としてのテーマは「連帯、平等、持続可能性」。同氏は「アフリカ大陸および南半球の開発優先事項をG20の議題に反映させる」とし、グローバル・サウスの意見を重視する方向性を強調した。G20首脳会合は2025年に南アの最大都市であるヨハネスブルグ市を中心とするハウテン州で開催される予定。なお、11月15日、大手格付け会社S&Pグローバルは、同国の政治的安定性の向上等を背景に、見通しを「安定的」から「ポジティブ」に変更した。
[中国] 11月15日、国家統計局は10月の主要経済指標を発表した。小売売上高は大幅に増加したが、不動産セクターは依然として低迷している。10月の小売売上高は、前年同月比+4.8%と前月の+3.2%から拡大し、8か月ぶりの高い伸びを記録した。鉱工業生産は+5.3%となり、前月の+5.4%からやや鈍化したものの引き続き堅調だった。1~10月の固定資産投資は、前年同期比で+3.4%と1~9月から横ばいだった。しかし、固定資産投資のうち、不動産投資は▲10.3%となり、1~9月の▲10.1%から悪化した。
[日本] 財務省「貿易統計」によると、10月の貿易収支は4,612億円の赤字だった。赤字は4か月連続。輸出額は9兆4,267億円、前年比+3.1%と2か月ぶりに増加した。半導体等製造装置や医薬品、科学光学機器などが増加した。また、輸出数量指数が同+0.1%と、9か月ぶりに増加した。一方、輸入は9兆8,879億円、+0.4%と3か月ぶりに増加した。原粗油や石炭、半導体等電子部品が減少したのに対して、電算機類や通信機などが増加した。
[米国/イスラエル] 11月18日、野党政治家たちが求めたイスラエル国会の特別会合でネタニヤフ首相が演説を行い、米バイデン政権がイスラエル軍のガザへの地上侵攻およびガザ南部ラファハへの侵攻に強く反対したことや、一部武器のイスラエルへの輸送を停止したことなどを批判した。また、4月および10月のイラン本土への直接攻撃でロシア製迎撃ミサイルシステムS-300を4基破壊したことや、パルチンにある核関連施設への攻撃を実施したことなどを明らかにした。
[米国] 11月19日、トランプ次期大統領は、トランプ政権移行委員会の共同委員長に就任しているハワード・ルトニック、リンダ・マクマホン両委員長の次期閣僚起用を発表した。米金融大手キャンターフィッツジェラルドのルトニックCEOを次期商務長官に起用し、また、第1期トランプ政権で中小企業長官に就任していたマクマホン氏を次期教育長官に起用した。トランプ政権移行委員会でルトニック氏は次期閣僚・高官の人選を、マクマホン氏は政策立案をそれぞれ担当している。
[ロシア] 11月19日、プーチン大統領は、核兵器の使用要件を定めた政策指針「核抑止力の国家政策指針」(核ドクトリン)の改定を承認する大統領令に署名した。核の使用要件を緩和し、ウクライナを軍事支援する欧米も核攻撃の対象になる可能性を示唆するものである。
[欧州] 11月17日から18日にかけてバルト海の海底ケーブル2本が切断されたことに対して、欧州各国が警戒している。ベーアボック外相(ドイツ)とヴァルトネン外相(フィンランド)は11月18日に発表した共同声明文で、「意図的に破壊された疑い」が「現代の不安定さを如実に物語っている」と警戒を示している。
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