デイリー・アップデート

2024年1月25日 (木)

[南アフリカ共和国] 1月24日、南ア統計局は2023年12月の消費者物価上昇率を5.1%と発表した。同年10月の5.9%、11月の5.5%に続き二か月連続で低下し、南ア準備銀行がインフレのターゲットとする3~6%の中間値である4.5%に近づいた。インフレ率低下の主な理由をガソリン価格の低下としている。また、2023年の年間平均インフレ率を6.0%と発表。2022年の6.9%をピークに低下傾向が続く。1月25日に南ア準備銀行の政策金融委員会が開かれる予定だが、政策金利(8.25%)の引き下げは据え置かれるとの見方が強い。

[米国] 1月23日に投開票が行われたニューハンプシャー州共和党予備選挙でトランプ前大統領はアイオワ州共和党予備選挙に続いて「序盤州」での重要な争いで連勝した。トランプ氏が共和党大統領候補指名を獲得する可能性が高まる中、従来まではトランプ支持を表明することに慎重であった共和党上院議員らも現実を受け入れてトランプ支持を表明し始めている。コーニン上院議員やスーン上院議員はニューハンプシャー州の結果を受けてトランプ支持を表明した。

[日本] 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(速報値)によると、2023年の一般労働者の平均賃金(基本給である所定内給与)は前年比+2.1%と、2年連続で増加した。伸び率は1994年の+2.6%以来の高いものだった。年齢別でみると、20歳代などの若年層の賃上げ率の高さが目立った。速報値(10人以上の常用雇用者を雇用する民営事業所)の公表は初めて。例年の3月発表では、春季労使交渉で本調査結果を参考にするには遅いため。

[イスラエル/パレスチナ] オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)は、イスラエルがパレスチナ人に対する虐殺を行っているとして南アフリカ政府が訴えた訴訟に関する緊急的な暫定措置の判断を、1月26日正午に下すと発表した。今回判断が下されるのは、イスラエルが虐殺を行っているかどうかという本論に関する判決ではなく、南アフリカが求めているイスラエルによるガザへの攻撃停止や人道支援物資搬入促進に関する措置。南アフリカのパンドール外相は、この緊急措置に関する判断を法廷で聞くためにハーグへ赴く予定。

[米国] 1月24日、全米自動車労働組合(UAW)は、2024年大統領選においてバイデン大統領を支持する旨、正式に表明した。UAWは約40万人の組合員を抱える、米国の有力労組の一つで、昨秋、米国3大自動車メーカーを相手にストライキを行い、25%の賃上げを勝ち取っている。UAWが参加する米労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)は既に2023年6月にバイデン大統領支持を打ち出しており、UAWによる支持表明も時間の問題と見られていたが、選挙戦で接戦が予想される中西部諸州を中心に組合員を抱える同労組からの支持は大統領にとって政治的に大きな意義を持つ。

[ウクライナ/ロシア] 1月24日、ロシア国防省は捕虜のウクライナ兵士65人を乗せた軍輸送機がウクライナ国境近くで墜落したと明らかにした。捕虜交換のため輸送中だったとしている。軍輸送機はウクライナにより意図的に、欧米がウクライナに供与した地対空ミサイルシステムで撃墜されたと、ロシアが批判している。ウクライナは今のところ、同機を撃墜したとも、捕虜のウクライナ兵が搭乗していたとも直接的に確認していない。

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