デイリー・アップデート

2022年3月18日 (金)

[ロシア] 3月17日、ロシア財務省は、利払い期日を迎えたドル建て国債の利息計約1億1,720万ドル(約140億円)の支払いを実行したと発表した。債務不履行(デフォルト)はひとまず回避された。次の焦点は3月末に控える元本償還で、その後も元利金の返済期日は続々と迫る。米政府がロシアからの元利金受領を認める特例期間もあと2か月余りしかなく、債務返済の行方はなお不透明である。

[NZ] 3月17日、2021年10-12月期の実質GDP成長率が前期比+3%、前年同期比+3.1%だったと発表された。前期(前期比▲3.6%、前年同期比▲0.2%)からプラスに転じた。新型コロナウイルスの感染防止対策が緩和され、サービス部門が拡大。消費、政府支出、企業投資も好調だった。足元では新型コロナウイルスの大規模な感染拡大が初めて全国規模で起きており、感染者や入院患者が増えている。制限措置はほとんど導入されていないが、外出を控える動きが出ている。

[マレーシア] 3月18日、マレーシアは地域的な包括的経済連携(RCEP)協定を発効する。2月に世界銀行が公表したRCEPの影響に関する報告書によると、同国の輸出の伸びは、関税撤廃だけの場合は+0.1%、非関税措置の軽減を加えた場合は+1.6%、原産地規則の適用を加えた場合は+2.7%になると試算している。生産性向上効果を加味した場合は+5.6%と大幅に伸びが拡大し、ベトナム(+11.4%)、日本(+8.9%)、フィリピン(+8.5%)、カンボジア(+6.5%)に次ぐ水準になる。

[日本] 総務省『消費者物価指数』によると、2月の消費者物価指数(総合)は前年同月比+0.9%となり、6か月連続のプラスとなった。内訳をみると、食料や光熱・水道などの上昇が目立った。また、携帯電話の通信料が▲53.6%と低下しており、その影響を除くと消費者物価指数は+2.4%程度の上昇になる計算だ。ただし、エネルギーの押し上げ効果が約1.4ptあり、半分以上がエネルギー価格の上昇によるものといえる。

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