デイリー・アップデート

2022年3月25日 (金)

[北朝鮮] 3月17日、北朝鮮は新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」を発射し、青森県沖の排他的経済水域内に落下した。最高高度6,000km超、飛距離1,100km、飛行時間約71分と、北朝鮮が確実にミサイル技術を向上させていることを示した。2017年に北朝鮮が発表した「核・ICBM実験の自粛」が終わり、次は核実験を再開する可能性も指摘されている。2017年にICBMを発射した際には国連で制裁決議が採択されたが、今回は、ロシアと中国は制裁には賛成しないと見られている。

[ミャンマー] 3月21~23日、カンボジアのプラク・ソコン副首相兼外相がASEAN特使としてミャンマーを訪問した。初の特使の訪問となる。同特使は、ミンアウンフライン国軍司令官や国軍が任命した閣僚と会談したが、暴力の停止などに関する前向きな進展はみられなかった。また1988年の民主化運動を担った活動家らが設立した政党「人民党」のコーコージー党首らと面会したが、アウンサンスーチー氏をはじめとするNLD幹部との面会は実現しなかった(NLD中堅幹部のスースールウィン氏と会う予定だったが、直前に中止となった)。

[NATO/ロシア] 3月24日にベルギー・ブリュッセルでNATO緊急首脳会議が開催され、ロシアの対ウクライナ侵攻について協議。首脳会議終了後に発表された共同声明では対ウクライナ軍事支援を継続する方針が明記されるとともに、ロシアに対して即時休戦と完全徹退を要求した。中国に対しては国際秩序の支持、ロシア支援の停止、対ロシア制裁逃れの停止等が明記された。

[米国] 雇用環境は力強さを維持している。米労働省によると、3月19日までの1週間の新規失業保険申請件数は18.7万件で、前週から▲2.8万件と2週連続で減少した。1969年9月以来の低水準となった。また、12日までの週の継続受給者数は135万人となり、これも2週連続で減少し、1970年1月以来の低水準を記録した。この期間が3月の雇用統計の調査期間と重なることもあり、失業率も低位となることが予想されている。

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