デイリー・アップデート

2022年10月5日 (水)

[中国/ロシア] 「中国観察者網」の報道で、ロシアのビジネスコンサルティングサイトがモスクワ取引所のデータを引用した内容によると、10月3日、人民元が米ドルを抜いて、同取引所における取引量最大の通貨となった。翌4日もその立ち位置は変わらず、同取引所で同日成立したT+1(約定日の翌日が決済日)人民元/ルーブルの取引は、終了時点で、639億ルーブル(46,000件)、米ドル594億ルーブル(21,500件)、ユーロ473億ルーブル(18,500件)だった。ロシアは、中国向けの原油、石炭の人民元決済を実施しており、9月6日にはパイプライン「シベリアの力」を通じた天然ガスの人民元決済にも同意している。

[クウェート] 9月29日に実施された議会選挙で、政府を批判する勢力が50議席中28議席を獲得した。有権者は79.6万人。立候補した305人のうち女性候補は22人で、2人が当選(前回選挙では女性議員の当選は無し)。クウェートでは、国を治める首長が任命する政府と、国民による直接選挙で選ばれる議会との間での対立が常態化しており、議会議員の任期は4年だが、2012年以降の10年間で既に6回の解散総選挙が行われている。政府と議会の対立で、政府の提案が議会を通らずなかなか政策を進められない状態が続いている。

[米国] 労働省の『雇用動態調査(JOLTS)』によると、8月の求人数は1,005万件となり、7月の1,117万件から減少した。14か月連続で1,000万件超が継続しているものの、3月の1,186万人をピークにした緩やかな減少傾向があり、労働需要の変化の兆しが見られつつある。また、採用件数は628万件、自発的離職者数は416万人とそれぞれ前月から小幅増加にとどまった。総じて雇用環境は堅調であるものの、落ち着き始めている兆候がみられる。

[ロシア/ウクライナ] 9月4日、露上院は下院に続き、ウクライナ東部・南部4州の「併合条約」の批准を全会一致で承認し、関連法案も可決した。プーチン大統領の署名で併合手続きが完了するとしている。一方、ロシア国防省は3日、「併合されたウクライナ南部ヘルソン州で、ウクライナ軍が防衛網深くに侵入した」とし、苦戦を認めるような異例の発表をした。

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