デイリー・アップデート

2022年10月26日 (水)

[ベトナム/中国/ドイツ] ◇ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長は、来週(10月30日~11月2日との報道あり)中国を訪問すると発表した。ドイツのショルツ首相は11月3日に訪中するが、中国におけるコロナ関連手続きの煩雑さのため、宿泊はしない予定。◇独ハンブルクのターミナルの株式を中国遠洋海運集団(コスコ)が取得しようとしている件について、ショルツ首相は各省に妥協案を求め、出資比率を35%から24.9%に引き下げる案が検討されている。独外務省と経済省はそれでも難色を示していると報じられている。

[ベトナム] 10月25日、中央銀行であるベトナム国家銀行は主要政策金利を1pt引き上げ、同日から適用した。前月に続き2か月連続の利上げ。2020年3月の新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻った。対ドルで通貨ドンが過去最安値を更新し続けており、これに歯止めをかける狙い。適用される金利は、再割引金利(リファイナンスレート、短期有価証券を担保にした商業銀行への資金貸出の際のレート)が5.0%から6.0%に、基準割引率(ディスカウントレート、公定歩合、短期有価証券を商業銀行から買い取る際のレート)は3.5%から4.5%に引き上げられた。

[ガーナ] インフレや為替の減価により経済の悪化が進んでいる。IMFは、2022年のガーナの財政赤字をGDPの9.2%とし、累積政府債務もGDPの104%にまで大幅に拡大すると見込んでいる。債務の利払いが財政赤字の大きな原因であり、債務再編の必要性が指摘されている。

[中国] UBSアジア経済リサーチの汪涛氏が、10月25日付の「財新網」に、政府による経済指標の発表を受けた寄稿を行った。2022年3QのGDP成長率が予想以上に反発したのは、主にインフラ投資と工業生産の成長率が大幅に上昇したこととサービス業の成長率が予想以上に回復したためと分析。2023年3月までは、現行のゼロコロナ政策の大幅な調整はなく、政府が大規模な景気刺激策を打ち出すこともないだろうとしている。本年4Qと来年1Qの経済活動は、防疫政策の影響と輸出の鈍化で力強さを欠くと予測。4QのGDPを前年同期比+3.9%と予想、年間で同+2.7%だった見通しを+3.2%に引き上げた、などと述べた。

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