デイリー・アップデート

2022年10月19日 (水)

[米国/サウジアラビア] サウジアラビア主導のOPECプラスは10月5日に開催した閣僚級会合で、11月から日量約200万バレルの大幅減産を決定したが、バイデン政権は事前に減産を行わないよう要請していたにも関わらず、大幅減産が行われたことに反発している。米国の対応措置としてバイデン政権は、サウジでの事業拡大を控えるよう米企業に要請することを検討していると複数のバイデン政権の関係者らが明らかにしている。

[中国] 10月17日、国家統計局は18日に予定していた第3四半期の国内総生産(GDP)の公表を延期した。新たな公表スケジュールや見送りの理由は明らかにしていない。同じく18日に公表予定だった9月の鉱工業生産、小売売上高、住宅価格と1~9月の固定資産投資などの発表も延期された。第20回共産党大会(16~22日)が開催されているさなかでの決定となった。税関総署も14日に予定していた9月の貿易統計をまだ発表しておらず、延期理由についても言及していない。

[ロシア/ウクライナ] ロシアが併合を宣言したウクライナ南部ヘルソン州の親ロ派「行政府」トップのサリド氏は10月18日、ウクライナ軍の攻撃から一般市民を守るためとして、州内を流れるドニエプル川の西岸地域から一部住民の退避を決定したと表明した。また、ウクライナでの作戦を統括するロシア軍のスロビキン司令官も同日、ヘルソン州の戦況が「容易ならない状況」にあると認めた。プーチン大統領は19日に国家安全保障会議を開催する予定で、「戦争状態」を宣言する可能性がある。

[中国] 10月17日発売の「財新週刊」に、EVの動力電池について、「電池交換モデルが勢いを盛り返す」という記事が掲載された。中国では、現在、EVへの電力補給方法には、主に充電と電池交換の二つのモードがあり、双方に優劣がある。目下の主流は充電だが、2021年以降のNEV販売台数急拡大が電池交換モードの復活を後押しした。本年9月、上海汽車集団、寧徳時代(CATL)、中国石化販売、中国石油などの大手企業が株主として出資する上海捷能智電新エネルギー科技有限公司が設立され、「電池銀行」として電池交換ステーションの建設・運営に従事する。充電と電池交換は当面の間併存し、消費者の選択がカギとなる。

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