デイリー・アップデート

2022年10月28日 (金)

[南アフリカ] 財務省は、中期予算政策声明で、2022-23年度の総税収を1兆6,820億ランド(GDPの25.3%)に上方修正した。上振れを後押しした要因は、一次産品価格上昇や通貨安だった。財務省は、これらの資金を使用して、多くの国有企業の債務救済に割り当てるとし、電力のエスコムについても、債務の3分の1から3分の2を吸収するとしている。

[中国/欧州] 10月28日付「財新網」によると、窒素肥料の原料である合成アンモニアの中国からの輸出が、本年5月以降急増しているという。本年9月の輸出は5.8万トンで、前月の3倍、前年同月の491倍に増加、1~9月では、累計10.5万トンで、前年同期の58.5倍に増加した。天然ガス価格の高騰に伴い、欧州のアンモニア生産量が70%減少していることが主要な原因。なお、合成アンモニアは、欧州では、主に天然ガスから作られ、通常、窒素肥料の生産コストの70~80%を占める。BASFは「財新」に対し、同社が欧州地域での合成アンモニアを減産し、世界市場からの調達に切り替えていると語った。

[中国] 10月27日、中国共産党の習近平総書記は、新しい政治局常務委員メンバー6名を引き連れ、革命聖地とされる陝西省・延安を訪問した。新華社は、中国共産党第7回大会の跡地で、毛沢東の肖像を背景にしている習氏の写真とともに、この訪問について報じた。毛沢東は第7回党大会で党主席に就任したが、その跡地で習氏は「党は延安の整風(党員の思想・イデオロギーの一元化。反対派の粛清)を通じて、全党を毛沢東の旗印の下に団結させ、空前の統一と団結を実現した」と述べ、自身も同様の姿勢をとることを示した。

[ロシア] 10月27日、プーチン大統領は、世界中のロシアに関する専門家を集めての会合「バルダイ・ディスカッション・クラブ」に出席し、演説と質疑応答を行った。「世界は第二次世界大戦以来、最も危険な10年に直面しており、欧米の支配は終わりに近づいている」と述べた。プーチン氏は自信に満ちリラックスした雰囲気であり、健康状態については不安がない様子だった。

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