デイリー・アップデート

2023年7月4日 (火)

[米国/中国] 米財務省は、イエレン米財務長官が7月6日から4日間の日程で訪中すると発表した。イエレン長官の訪中は、バイデン政権の閣僚としては、6月18日から2日間の日程で訪中したブリンケン米国務長官に次いで2人目となる。2022年11月、インドネシア・バリ島で開催されたG20首脳会議の際に米中首脳会談が行われ、米中両首脳は対話を継続することで合意していたが、米財務省は、最近の米バイデン政権の閣僚による相次ぐ訪中は、バイデン大統領の指示に基づくものであると説明した。

[イスラエル/パレスチナ] 7月3日、イスラエル軍は、ヨルダン川西岸ジェニンのパレスチナ難民キャンプで、過去20年で最大規模といわれる軍事作戦を開始した。イスラエル軍は1,000人の地上部隊に加え、ドローンによる空爆も実施。作戦は現在も続いており、同軍事作戦でパレスチナ人8人が死亡、50人以上が負傷している。トルコ外務省は「深い懸念」を表明し、カタールやエジプトは国際社会が緊急に動くよう呼びかけた。米国政府は、イスラエルの自衛権を支持しつつも、パレスチナ人非戦闘員を保護する必要性も強調した。

[米国] 6月29日に米商務省は、インド太平洋経済枠組み(IPEF)交渉に参加している各国閣僚とのオンライン会議を開催したことを公表した。具体的な成果は明らかにならなかったが、IPEFの「クリーン経済」、「公正な経済」の両分野について野心的な成果を目指すことを再確認したもよう。5月に米デトロイト市で開催された閣僚会合では、「サプライチェーン」分野において実質合意に至っており、「貿易」分野を含む残る3分野については、7月9日~15日に韓国で開催予定の第4回交渉会合でさらに議論を詰める見込み。

[中国] 7月3日、中国商務部と中国海関総署は、半導体原材料のガリウムとゲルマニウム、さらにこれらの化合物について、8月1日から国家安全保障のため輸出制限を行うと発表した。これらの輸出については、商務部の許可を取得することが必要となるほか、輸出相手や取引内容について報告しなければならないとしている。米国や同盟国による対中輸出規制に対する対抗措置とみられている。これらの金属は、コストをかければ他の地域でも生産が可能で、今回の中国の措置で価格が上がれば、他地域での生産を促す可能性があるとの指摘もある。

[ロシア] 6月29日、ロシアの世論調査機関「レバダセンター」は、ロシア民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏について、反乱後の現在も29%が同氏を支持すると回答したとの世論調査の結果を発表した。プリゴジン氏の「率直な言動」を評価する声が多かったという。

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