デイリー・アップデート

2022年11月11日 (金)

[メキシコ] 11月10日、中央銀行は金融政策決定会合を開き、基準金利を75bp引き上げ、2001年以来の高水準となる10%の大台に乗せた。今週発表された消費者物価指数は低下傾向を示したものの、コア指数は依然根強く、メキシコの金融政策は引き続き米国FRBの動向に追随する可能性が高い。

[中国] 10月9日付の「財新網」で、UBSアジア経済研究主管の汪涛氏は、2023年の経済見通し概要を以下の通り述べた。◇ゼロコロナ政策が大幅に緩和され、不動産不況のマイナスの影響が徐々に後退するにつれ、GDP成長率は4.5%に反発。◇2Q以降、国内消費の力強い回復が成長をけん引。◇輸出の伸びは2022年の約8%から、世界経済の成長鈍化で1%に。◇全体的に投資は安定を維持、不動産投資は安定するか下落幅が明らかに縮小、安定成長に向けたインフラ投資の需要は低下する可能性あり。なお、汪氏は「ゼロコロナ政策緩和のためには政府が多くの重要な準備作業を必要とする」と指摘した。

[フィリピン] 11月10日、統計庁(PSA)は2022年第3四半期(7~9月期)の実質GDP成長率が前年同期比+7.6%だったと発表した。第2四半期の同+7.5%(改定値)から加速し、6四半期連続でプラス成長となった。インフレが加速したことなどが重荷になった一方で、新型コロナウイルス対策のための行動制限が大幅に緩和され外食や国内旅行などの個人消費(GDP全体の約7割)が同+8.0%と堅調に伸びたほか、総固定資産形成(投資)は同+21.7%と伸びが大幅に拡大した。

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