デイリー・アップデート

2022年11月21日 (月)

[米国] 中間選挙での改選後、与党・民主党は下院で過半数の議席を確保できず、2023年1月召集の第118議会(~2025年1月)では少数党に転落することになった。11月17日、2003年1月から過去20年間民主党下院院内総務や米国史上初の女性下院議長として下院民主党指導部を率いてきたペロシ下院議長は、下院民主党指導部トップから退任する意向を表明した。ホイヤー下院院内総務、クライバーン下院院内幹事も退任を表明し、下院民主党指導部は第118議会を控えて大幅刷新される。

[マレーシア] 11月17日、統計局は10月の貿易統計(速報値)を発表した。輸出額は前年同月比+15.0%の1,316億3,200万リンギ(約4兆300億円)と14か月連続で1,000億リンギを超え、15か月連続で2桁増となったものの、伸びは鈍化した(9月同+30.1%)。製造業では、主力の電気・電子製品が同+19.0%の500億600万リンギ、石油製品は同+80.9%の181億5,200万リンギ、鉱業では液化天然ガス(LNG)が同+127.8%の72億5,600万リンギ、原油が同+103.4%の29億6,800万リンギと好調を維持した。

[エチオピア] 11月17日、エチオピアはケニアへの商用電力輸出を正式に開始した。10月にケニアは、エチオピアから電力を輸入するために25年間の電力長期購入契約に署名していた。電力量は後に600MW/hまで引き上げられ、エチオピアはケニアへの電力輸出から年間1億ドルの収入を得る予定となっている。今後はエリトリア、南スーダン、ソマリア、ソマリランド、タンザニアなどにも輸出を開始する計画。

[カザフスタン] 11月20日、大統領選が前倒しで行われた。各種出口調査によると、現職のトカエフ大統領(69才)が80%以上を得票し他の5候補を圧倒、再選が確実な情勢となったもよう。トカエフ氏は権力基盤を固め、ウクライナ侵攻で旧ソ連圏での威信が揺らぐロシアとの友好関係は保ちつつ、石油などの天然資源輸出をてこに、中国やトルコ、欧米との関係も強化する多角化外交を展開するものとみられる。

[中国] 新型コロナの感染が拡大している。11月20日は、入国者を除く新規感染者数が2,277人、無症状患者24,547人と2022年4~5月に迫る勢い。6月以降全国で死亡患者ゼロが続いていたが、北京市で19~20日3人の高齢者が亡くなった。先週外出規制を大幅に緩和したばかりの石家庄市では、21~25日に市内6区住民全員のPCR検査実施が決まり、各家庭は1日一人2時間を限度に、生活物資調達のための外出が認められるが、そのためには、24時間以内に取得した陰性証明書と当日のPCR検査済み証明書が必要。先週営業を再開した飲食店、ショッピングモールなども営業を停止した。

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