デイリー・アップデート

2023年6月16日 (金)

[ウクライナ/ロシア/アフリカ諸国] ウクライナとロシアの訪問を予定するアフリカ諸国首脳の平和使節団が、両国の紛争の調停に向けた和平案を両大統領宛てに提案した。同草案には、ロシア軍の撤退、隣国ベラルーシからの戦術核兵器の撤去、国際刑事裁判所(ICC)がプーチン大統領に対して出した逮捕状の停止、制裁措置の緩和のほか、無条件の穀物・肥料取引などが挙げられている。平和使節団は6月16日にウクライナの首都キーウ、17日にロシア第2の都市サンクトペテルブルクを訪問する。

[日本/米国/韓国] 6月15日、米国のサリバン大統領補佐官(国家安保担当)が訪日し、日本の秋葉国家安保局長、韓国の趙国家安保室長と会談した。三者は声明を発表し、北朝鮮によるミサイル発射実験を非難した上で、国際社会に対して対北朝鮮制裁の完全な実施を改めて求めた。さらに日米韓は、台湾海峡の安定維持の重要性を強調し、東シナ海、南シナ海に関する三国間調整、経済安保協力などについて協議を行った。日米韓連携強化の流れをさらに深化させていく意思を、日米韓の安保補佐官は強調した。

[米国/中国] 中国が重要鉱物資源の支配を強める中、バイデン政権は2022年6月、重要鉱物資源のサプライチェーンの強靭化に向けて「鉱物資源安全保障パートナーシップ(MSP)」を創設した。MSPの創設から一年が経過する中、最近欧州5か国を協議のため訪問したフェルナンデス米国務次官は、MSPのプロジェクトの候補として挙がっていた約200件の中から約15件に絞り、2023年末までに2~3件を選定する方針を表明した。

[ユーロ圏] 欧州中央銀行(ECB)は6月15日に開催した理事会で、0.25%の利上げを決定した。これにより、主要政策金利は4%、中銀貸出金利は3.5%、限界貸出金利は4.25%になった。8会合連続の利上げで累計4%分の引き上げとなった。また前回理事会での発表どおり、7月から資産買い入れプログラム(APP)で購入した資産の再投資を終了し、量的引き締めのペースを加速させるもよう。ラガルドECB総裁は理事会後の記者会見で、利上げ停止を検討しておらず、7月も利上げを継続する方針を示した。

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