デイリー・アップデート

2023年6月26日 (月)

[韓国/ベトナム] 韓国の尹錫悦大統領は6月22日~24日にかけ、ベトナムを国賓訪問した。両国政府は2030年までに両国の貿易額を2022年の倍近い1,500億ドル規模に引き上げることで合意したほか、韓国大統領室によれば、滞在中に開催した「ベトナムのインフラ開発支援」ビジネスフォーラムでは、111件の了解覚書(MOU)が締結された。またレアアースなどの重要鉱物のサプライチェーン協力を図るため「核心鉱物供給網センター」をベトナムに共同で設立することでも合意された。ベトナムは韓国にとって中国、米国に次ぐ第3位の貿易相手国となっている。

[米国/ロシア] 6月25日、民間軍事会社ワグネルの「反乱」騒動を巡り、ブリンケン国務長官は一連のメディア取材に応じ、ロシア国内に深刻な分断が生じていることが改めて明らかになり、結果的に反転攻勢に打って出ているウクライナ側を利することになるとの認識を披歴した。現段階でロシアの核兵器の配備・運用に変化は見られないことから、米国側も核態勢を変えていないとも発言。バイデン政権は、同盟国との協議にとどまらず、ロシア政府に対しても在ロシア米国民の保護について働きかけていることを認めた。

[ロシア] 6月24日、ロシアで武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏は、首都モスクワへの進軍停止を表明した。ペスコフ大統領報道官はプリゴジン氏について、武装反乱を呼びかけた容疑での捜査を打ち切り、隣国ベラルーシに出国すると明らかにした。事実上の亡命とみられる。懸念されていたワグネル部隊とロシア軍のモスクワでの衝突は回避されたもよう。

[米国/ロシア] 6月24日にロシアの民間軍事企業ワグネルを率いるプリゴジン氏がロシア国防省に対して軍事行動を展開したことを受け、バイデン政権は同盟国と連携して対応している。バイデン大統領は仏・独・英の首脳と電話会談を実施し、ロシア国内の混乱に対して共同歩調で対応することを確認した。4首脳は、ロシア国内の混乱に対して同盟国側からは声明は公表せず、ロシア政府がワグネルの反乱の背後に西側諸国がいたと主張することで利用されないよう対応方法について確認、意見を一致させた。

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