デイリー・アップデート

2024年10月1日 (火)

[モザンビーク] 9月30日、中銀は金融政策委員会(CPMO)を実施し、政策金利を+14.25%から+13.50%に引き下げた。利下げは5会合連続となった。ザンダメラ中銀総裁は利下げの理由について、「中期的にインフレ率が一桁台で推移する見通しが強いため」と述べた。9月12日に国家統計院(INE)が発表した8月の消費者物価指数(CPI)は+2.75%で4か月連続の低下となった。また、ザンダメラ総裁は「外貨準備高は輸入の5か月分以上をカバーする水準にある」と外的ショックへの強さもアピールした。他方で、国際通貨基金(IMF)は7月に発表した4条協議報告書において、実質政策金利や預金準備率が依然として高いことから、中銀はさらなる金融緩和を行う余地が十分にあるとの見方を示している。

[英国] 石炭火力発電所が、1882年以来初めて完全に消滅することになった。最後の発電所であるラトクリフ・オン・ソアは9月30日をもって閉鎖され、石炭に依存した140年の歴史が幕を閉じた。合わせて、近隣の製鉄所も閉鎖されることになった。再生可能エネルギーの増加や政府の環境政策、汚染規制、炭素価格の導入などが背景に挙げられる。かつて英国の電力の90%以上を供給していた石炭だが、使用比率は減少した一方で電力料金は以前と比べて値上がりするなどの副作用も生じている。

[日本] 日本銀行の9月の「短観」によると、大企業・製造業の業況判断指数(「良い」、「悪い」の回答割合の差)は+13と、前回6月から横ばいだった。おおむね前回の見通し(+14)並みだった。大企業・非製造業は+34となり、前回(+33)から+1の上昇、前回の見通し(+27)を上回り、堅調さを保った。また、中小企業・製造業はゼロ。前回(▲1)から小幅上昇、見通し通りだった一方で、中小企業・非製造業は+14と、前回(+12)から上昇、見通し(+8)を上回った。

[フランス] 9月30日にパリ刑事裁判所で、国民連合とルペン議員を含む27名の党関係者が対象となるEU資金横領疑惑に関する裁判が開始された。ルペン議員は2027年の大統領選挙への出馬を公言しているが、有罪判決により最長10年の公職追放処分が出された場合、出馬ができない可能性がある。

[ベトナム/米国] 9月25日、国連総会出席のため米国を訪問していたトー・ラム党書記長兼国家主席が、バイデン米大統領とNYで会談した。同氏が党書記長に就任してから初めての米国との首脳会談となる。バイデン大統領は、経済、技術、安全保障、外交の分野で協力を進めるとして、インド太平洋経済枠組みの下での重要な取り組み、海底ケーブルを含むサイバーセキュリティに関する協力の進展、安全で強靭な半導体サプライチェーンの構築に向けた次のステップ、技術パートナーシップの強化を強調した。両首脳は、インド太平洋、特に南シナ海における平和と安定の維持の重要性を再確認した。ラム党書記長は8月の就任後、初の外遊先に中国を選び、習近平党総書記(国家主席)と会談していた。

[イスラエル] 9月27日、格付け会社ムーディーズは、イスラエルの国債格付けを「A2」から「Baa1」に2段階引き下げた。同社は既に2024年、イスラエル国債の格下げを1度実施しており、今年2度目の格下げとなる。イスラエルの安全保障と長期的な経済成長見通しに関する不確実性の高さを格下げの理由としており、さらに見通しも「ネガティブ」とし、今後のさらなる格下げの可能性を示した。別の格付け会社S&Pやフィッチも、地政学リスクの高まりなどを理由に、それぞれ今年4月と8月にイスラエルの格付けを引き下げた。

[米国] 10月1日より国際港湾者協会(ILA)がストライキに突入する予定となっている。港湾ターミナル運営業者の団体である米国海運同盟(USMX)との労使協議が進展せず、9月30日に交渉期限を迎えた。米東海岸の港湾にて、最大4.5万人の労働者が参加する可能性がある。バイデン大統領は、既にストライキには介入しない姿勢を明らかにしている。

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